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【獣医師さんに聞きました】猫がご飯を食べない原因と対策方法

猫がご飯を食べない原因と対策方法

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ゆうゆ

猫がご飯を食べないのですが、どのような原因があるのでしょうか。

こんにちは、管理者のブルーです。

ペットがご飯を食べてくれないと、体調が悪いのではないかと心配になりますよね。

原因や対策方法を猫ろん先生に聞いてみました。

「猫ろん先生、よろしくお願いします!」

猫ろん先生

猫がご飯を食べないのには、様々な理由が考えられます。

病気が心配な場合にどうすれば良いのか、また、食べない時はどの程度様子を見れば良いのでしょうか?

それぞれの状況に合わせて詳しく解説していきます。

猫がご飯を食べない原因

猫がご飯を食べないときの原因として、以下のようなものが挙げられます。

  • お口の病気が原因の場合
  • お口以外の病気が原因の場合
  • キャットフードが原因の場合(匂い、嗜好性)
  • 生活習慣が原因の場合(おやつ、ながら食べ)

お口の病気が原因の場合

猫は口内炎や歯周病などのお口のトラブルを抱えていることが多く、それが原因で食欲がなくなってしまうことがあります。

成猫の90%以上が歯周病を患っているというデータもあり、ほとんどの猫が口の中に何かしらの異常を抱えていると考えられています。

実際に私自身の診療の中でも、猫の口内炎や歯肉炎を訴えて来院される方も多く、その多さを実感しています。

これら口の中のトラブルは、重症になるとかなりの痛みがあり、ご飯を食べることが難しくなってしまいます。

口の中のトラブルでご飯を食べない猫の特徴として、口の中以外は健康で実際はお腹が空いているため、「キャットフードに口を付けて食べようとするけど、実際は食べない」という行動が見られます。

またその他にも、手で口の周りをこすったり、食べ物を食べていないのに口をモゴモゴさせたりする仕草が見られます。

猫ろん先生

このような仕草が見られる場合は、ひとまずは痛み止めを使うことで改善することも多いので、動物病院を受診するようにしてください。

お口以外の病気が原因の場合

猫にはお口以外の病気が原因で嘔吐や下痢などが発生し、食欲が落ちてしまうことがあります。

肝臓や膵臓などに関係する病気でも食欲が落ちることはありますし、関節に強い痛みがあるとき、鼻炎で鼻が詰まってご飯の匂いを嗅げないときも食べなくなります。

いずれにしても、病気の疑いがある場合は、早めに獣医師の診察を受けることをおすすめします。

食事が原因の場合

猫にもご飯の好みはあるようで、気に入らないご飯だと食べないことがあります。

ある特定のキャットフードは食べないのに、他のキャットフードなら食べる、ドライフードは好んで食べるのに、ウェットフードだと食べない(逆のこともあります)というようなことが、猫には多々見られます。

ご飯の好みについては一頭一頭異なりますので、「すべての猫が食いつきが良いキャットフードはこれです!」と言えるものはありません。

一つの参考として、猫は脂肪分に対して旨味を感じると言われていますので、ご飯に含まれる脂肪の種類や量、脂肪の酸化の程度によっても食いつきが変わるようです。

タンパク質や炭水化物の種類、固さや柔らかさといった食感なども好みに影響していると考えられます。

生活習慣が原因の場合

猫の中には、人間のように決まった時間にご飯を食べるという習慣を持たない子もいます。

そういった猫は、キャットフードを準備してもすぐには食べず、しばらくしてから食べ始めたり、1日かけてダラダラと食べたりするケースがあります。

そして、キャットフード以外におやつを頻繁に食べている猫は、空腹にならずキャットフードを積極的に食べなくなってしまいます

こういった場合、ご飯を与えてもすぐには食べないので、一見食欲が低下しているように見えることがあります。

猫がご飯を食べないときの対策方法

猫がご飯を食べないときの対策方法

ゆうゆ

ご飯食べないのは様々な理由があるのですね。ご飯を食べてくれない理由を判断するにはどうしたら良いですか?

もし愛猫がご飯を食べてくれなくなったら、以下のことを確認してみましょう。

  • 口の中をチェックする
  • 動物病院で診察を受ける
  • キャットフードを変えてみる

口の中をチェックする

猫の口の中を見るときは、まずはそっと上唇をめくり、外側の歯や歯茎をチェックしてみてください。さらに唇をめくり、奥歯までしっかりとチェックできると、なお良いでしょう。

おとなしい猫でしたら、口を開けさせることで、裏側の歯や歯茎、舌の状態を確認することができます。

歯石が付いてないか、歯がグラついていたり折れたりしていないか、歯茎や歯周ポケットが赤くないか、口の中の粘膜や舌に口内炎ができていないかなど、口の中をまんべんなくチェックしてあげましょう。

これらに異常が見られるときは、口の痛みで食欲が落ちている可能性があります。

ただし、口の中をチェックするときに無理矢理猫の口を開けようとすると、飼い主さんが噛まれたり、引っ掻かれたりする危険があるため、決して無理はしないようにしてください。

動物病院で診察を受ける

猫がご飯を食べない時、万が一病気が原因である場合は、早めに対処する必要があります。

猫は人や犬よりも絶食状態に弱く、一般的には24時間以上の絶食が続くと、肝リピドーシスという病気になってしまうことがあります。

肝リピドーシスは、症状が酷いと命に関わることもありますので、猫の食欲がない場合は、様子を見るのではなく早めに動物病院に行くことをおすすめめします。

キャットフードを変えてみる

猫が単に味や食感が気に入らなくて食べないのであれば、ご飯の種類を変えることで食べてくれるようになります。

若い猫で口の中や体調に何の症状もなく、ただご飯を食べないだけであれば、キャットフードの種類を変えてみるのも一つの方法です。

しかし、中には病気を隠し持っていることがあり、その場合は病気の発見が遅れてしまうこともありますので、ご飯を変えても丸一日以上食べない時は注意が必要です。

猫の食欲を増進させる工夫

猫ろん先生

また、キャットフードに少し手を加えてあげれば食べてくれることもあるようです。

キャットフードの好き嫌いが多い猫に対して、次のようなことを試してみてください。

  • キャットフードを温める
  • キャットフードをふやかしてみる
  • 風味の異なるキャットフードを使ってみる
  • ウェットフードを使ってみる

キャットフードを温める

猫はご飯の匂いに敏感で、匂いによって食欲をそそられると言われています。

同じキャットフードでも温めるだけで匂いが増すため、猫の食欲を刺激することができます。ただし、温めすぎると栄養成分が壊れたり、脂質成分が酸化してしまったりすることがありますので、人肌程度に温めるようにしてください。

キャットフードをふやかしてみる

ドライフードはふやかすことで食感が変わり、それによって食べるようになるケースもあります。

特に口内炎や歯周病など、口にトラブルを抱えている猫は、固いドライフードが食べづらく、ふやかすことで食べやすくなります。

猫によってはドライフードのカリカリした食感を好む子もいて、ふやかすことで逆に食べなくなることもありますので注意しましょう。

ふやかすときはぬるま湯を使うようにしてください。熱湯の方が早くふやかせますが、熱によってビタミン類が壊れてしまいますので、栄養学的に問題が起こる可能性があります。

風味の異なるキャットフードを使ってみる

例えば、チキン味のキャットフードを使っている場合、フィッシュ系やビーフ、ラムといった異なるものを主原料に用いたキャットフードに変更することで、ご飯を食べてくれることがあります。

動物病院でも、療法食を処方したときにチキン味は食べないけれど、フィッシュにしたらしっかり食べてくれるようになったというケースは多々経験しています。

ただし、どの風味を好むかは一頭一頭異なりますし、フードを切り替えても食べてくれるようになったと思ったら、すぐに食べなくなるということもあるようです。

ウェットフードを使ってみる

一般的に、ドライフードよりもウェットフードの方が、本来の猫のご飯の食感に近いので、好んで食べてくれることが多いです。

そのため、特にウェットフードを少し温めてあげることで、匂いも増しますので、猫の食欲をより刺激してくれます。

ただ、ドライフードを食べ慣れている猫の場合は、ウェットフードに見向きもしないことがあります。

また、ウェットフードのおいしさを知ってドライフードを食べなくなる猫もいますので、ドライフードにこだわって与えたい方は、猫の健康に問題がない限り、ウェットフードは控えた方が良いかもしれません。

まとめ

今回は猫がご飯を食べない原因について解説しました。

その理由は様々ですが、丸一日食べない場合、絶食状態自体が猫の体に大きな害となります。

もし、猫の食欲が落ちていると感じた時は、お口の中をチェックしたり、本記事でお伝えしたような食べさせ方の工夫をしてみたりして、なるべく絶食が続かないように注意してください。

ただし、病気が隠れていることも考えられ、発見が遅れると重症化することもありますので、動物病院を受診するタイミングが遅れないようにしてください。